二十センチ程の隙間に女の子の顔が現れました。 - 怖い話 実話【短編・長編・都市伝説・超怖い話・怪談】まとめブログ

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二十センチ程の隙間に女の子の顔が現れました。

私がまだ小学生の頃。正月に広島に

ある祖父の家に行きました。

そこで私は熱を出して寝込んでしまったのです。

和室の真ん中に布団を敷いてもらって、うつらうつら。

IMG_1911s.jpg


目が覚めると、夕方でした。

隣の部屋に通じる襖に、

冬の淡い日差しが薄赤く映えています。

と、その襖がするすると開きはじめ、

二十センチ程の隙間に女の子の顔が

現れました。

髪を坊主にした女の子。

私をじっと見下ろしています。

襖の向こうは真っ暗で、そこに浮かび

上がる白い顔は能面のようでした。

「まひるが呼んでるよ。」

その子が口を開きました。

まひるというのは僕より二つ年下の従兄弟で、

確か東京に住んでいました。

(まひるちゃん来ているんだ……)

発熱で朦朧とした頭でそんなことを考え、

女の子に聞き返しました。

「どこで?」

「井戸の中。」

(井戸?)

確かに祖父の家には井戸がありました。

でも、そんなところで…

「そんなところで何してるの?」

「知らない。もうだめかもね。」

その子が表情一つ替えずにそんな

ことを言いました。

その後眠りに落ちたのでしょうか、

私の記憶はここで途切れています。

一月ほど経ったある日、母親からまひるちゃんが

死んだと聞かされました。

冬休み中に用水路に落ちて水死したそうです。


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